自分のタイプを見つける

エニアグラムの旅は、自分のタイプを見つけることから始まります。
まずはタイプについて覚えておいていただきたいことをいくつかお話ししたいと思います。


タイプ間に優劣はない

タイプ同士の間に優劣はありません。どのタイプもすべて等しく価値があり、世界を成り立たせるために必要な存在です。それぞれのタイプがお互いの足りないところを補い合って暮らしています。

自分の基本タイプは一つ

実際、私たちの中には9つすべてのタイプの傾向性があります。しかし、特に一つのタイプが自分の人生に大きな影響を与えています。良い面にしろ、悪い面にしろ、人生の中で何度も何度も表れる特定のパターンがあり、それが自分の「基本タイプ」です。状況に応じて他のタイプの性質が表れることはありますが、必ず基本タイプに戻ってきます。

エニアグラムは、私たちが「箱から出る」ためのもの

エニアグラムは、私たちを「箱に入れる」ものではありません。自分や他人を型にはめて捉えたり、将来の可能性を制限したりするものではないのです。

むしろエニアグラムは、私たちがすでに入っている「箱から出る」ためのものです。私たちがいかに同じような思考や行動のパターンを繰り返して生きているか、いかに自分で自分の可能性を制限してしまっていたかを教えてくれます。エニアグラムは、自分のはまりこんでいる自動的パターンがどういうものなのか、そしてそこから抜け出すためにはどうすればいいかを示唆しています。

タイプはその人のすべてを表すものではない

エニアグラムのタイプは、その人の「性格の傾向」や「ものの見方」を示しています。タイプを知ることで、自分や他者に対する理解は飛躍的に高まりますが、それでもタイプはその人のすべてではありません。性格タイプだけでは説明しきれない「その人ならではの良さ」「その人からにじみ出てくる何か」があります。「私たちは単にタイプ〇というだけの存在ではない」ということを覚えておいていただきたいなと思います。


前置きが長くなりましたが、それではいよいよ自分のタイプを見つけに行きましょう。

まずは診断テストを受けてみることをお勧めします。

ただし、診断テストの結果がそのまま自分のタイプというわけではありません。 私たちが「私ってこういう人間だよね」と思っている「自分像」は、的外れであることも少なくないからです。テストはあくまでも「普段の自分を改めて振り返る機会」として捉えてください。

私のおすすめは、RHETIというテストです。
これは、エニアグラム研究において世界的に高い評価を受けるリソ&ハドソンによって作られたテストです。簡易版なら無料で受けることができます。
翻訳版なので少し意味の通りにくい箇所もあるかと思いますが、最も信頼できるテストの一つです。

もう一つ、TASというテストもおすすめです。
これは『新版 エニアグラム【基礎編】 自分を知る9つのタイプ』という書籍の中に収録されています。それぞれのタイプの章の冒頭に15項目のリストがあり、より詳細に自分の価値観や傾向をチェックすることができます。RHETI簡易版を受け、ある程度タイプが絞り込めたら、TASも受けてみましょう。

なお、個別セッションにお申込みいただいた方には、TASの収録されている書籍を無料でプレゼントしております(詳しくはこちら)。

この他にも、ネット上で様々なエニアグラムの診断テストが出回っていますが、作成者が信頼できる専門家や団体なのかを確認することが大切です。エニアグラムの不十分な理解に基づいて作られたテストは、かえって正しいタイプの発見を妨げてしまう可能性がありますのでご注意ください。


診断テストを受け、いくつかのタイプに絞り込めたら、次のステップです。

今度は、書籍や私のnoteなどを読んでいただき、タイプについての記述と普段の自分をじっくり照らし合わせることをお勧めします。その際は、「こうありたい自分」というイメージではなく、実際に自分がとっている行動や言っている言葉、あるいは周りの人からよく言われる言葉などに着目することがポイントです。

また、身近な友人や専門家からのフィードバックをもらうことも有効です。自分ではなかなか気づけない部分も多いですから、ぜひ「私ってどのタイプだと思う?」と意見を求めてみてください。きっと新しい発見があると思います。

自分のタイプは、すぐに見つかる方もいれば、どれもなかなかしっくりこないという方もいらっしゃいます。あるいは、「自分はずっとこのタイプだと思っていたけど、やっぱり別のタイプだった!」と途中で(何年も経ってから!)気づかれる方もいます。自分を的確に理解するというのは、それぐらい難しく、奥深いものです。

もし、なかなかしっくりくるタイプが見つからないという方は、個別セッションにてタイプを見つけるお手伝いをさせていただくこともできます。よろしければご活用ください。